風水コラム ライフステージ別の風水 ⑥| 元気なうちに備えるなら?「終の住処」の選び方

不動産について

(フジワラユカ/コンテンポラリー風水コンサルタント)

家を購入しようと思うのは、若い世帯だけではありません。「縮小買いかえ」という言葉をご存知でしょうか。住宅を所有するシニア層が、広い戸建てからマンションなどに住み替えをすることで、こうした「縮小買いかえ」が最近は増えているようです。二階建てや三階建てでは階段の昇降が不自由、広い庭の手入れは大変で扱いこなせない、などが住み替えの理由に上がってきます。シニア層は戸建てを好んでいるというのは勝手なイメージで、機能性や快適性から便利なマンションへ住み替えるケースは、都市部では主流になっていく予感がします。最近母の住むマンションに、70代の母の友人夫妻が戸建てから住み替えしてきたのですが、「日中は温かくて暖房いらずだし、スーパーも近くて便利ねぇ」と言っていました。娘さんの家族もよく訪れるようになったそうですよ。ということで今回はシニア層の終の住処についてお話ししていきます。

資産として残すより、ご自身の快適なシニアライフのために家選びをする!

新築のタワーマンションもシニア層に人気だと聞きます。子どもや孫世代に資産として残そうというお考えもあると思います。資産として物件を選ぶのも一つですが、家はそこに暮らす人のものですから、立地・間取り・機能性はご自身にとって快適かどうかを見極めて選びましょう。戸建ての家に長年住んでいた人がタワーマンションの高層階に暮らすとなると生活に大きな変化が生じます。地面に接した戸建ての家は「土」のエネルギーを多く受け取ることができますが、高層階のマンションでは「土」から大きく遠ざかってしまうため違和感を感じることも。ちなみに「土」は五行の中でも地に足をつけて生きることをサポートしますので、なんだか落ち着かない感覚になるかもしれません。私の経験では、木々を感じられるくらいの高さの物件を選ぶと自然に移行できるようです。災害時も想定に入れておきましょう。エレベーターが停止した際に安心して避難できるか、自力で階段が使えたとして安全な場所まで歩けるかなど。新築物件も良いのですが、すでに入居者が多い人気の中古物件などは狙い目かもしれません。太鼓判が押された物件で、リノベーションされていればよりハズレなく選択できると思います。資産として残すことよりも、残りの人生の住みやすさをぜひ重視してください。風水では「過去」でも「未来」でもなく、「今」にチューニングを合わせることが最も効果的です。

「最寄り駅まで近い」「スーパーまで平坦」「管理が行き届いている」物件を選ぶとストレスが少ない

シニア層の物件選びには合理的にお勧めできるいくつかのポイントがあります。一つめは電車やバスなど公共交通機関の駅まで近いこと。二つ目はスーパーやかかりつけの病院まで歩けること。そしてその道が坂道ではなく平坦であること。これは高齢になってみないとわからないことかもしれませんが、歩くことに不安が生じてくると、坂道は肉体的にも心理的にも歩くハードルになってしまいます。利用頻度が高いスーパーマーケットまで近くてアクセスしやすい道のりであることは何より生活の質を高めてくれます。三つ目は共用部分のメンテナンスが行き届いていること。ゴミ捨てがしやすいか、掃除が行き届いているか、植栽の管理は行き届いているかなど。季節の草花に囲まれて一年が過ごせるマンションはとても素敵だと思います。管理人さんや近所の人が親切であればなお安心です。こうした合理的なポイントをチェックしつつ、ストレスを最小限にしていきましょう。そして、現地をよく見て、周辺の雰囲気や空気を確認してから決断するようにしましょう。

主寝室でも別々の個室でも「対等性」を重視するとよい

次は間取りについて。人生の円熟期において、幸せで豊かなパートナーシップを経験していくためには「対等性」がポイントになると思います。風水では玄関と寝室がとりわけ重要ですが、寝室を一緒にするかしないかはそれぞれの価値観や関係性によって変わってきます。主寝室で仲良くお休みになることはもちろん良いのですが、そうでない場合は同じ大きさの個室をそれぞれが占有できるようにし、対等に自分の自由になる時間を持てるようにすることが大切です。別々の寝室であっても、寝具を揃える、二人の最近の写真や最近行った場所の写真を飾るなど「共通性」を作ることで良い繋がりを維持することを助けます。そして、リビングやダイニングなどを、一緒に過ごすことを目的とした空間に整えていくと良いでしょう。それぞれの自由、対等性を作りつつ、二人の時間も豊にする。そうしたメリハリ、バランスを作ることがポイントです。

いつまでも若々しくいるために、暮らしの空間に多様な色やデザインを取り入れる!

最後は内装・インテリアです。殺風景な部屋、枯れた印象の部屋は寂しさや疲れを感じさせます。そんな「老ける部屋」にしないために、空間の色合いやデザインはとても重要です。でもほとんどの方は白壁に畳やフローリングの家でお暮らしだったと思うので、内装やインテリアと言ってもピンとこないかもしれません。中古の物件であれば内装についても相談しやすいと思います。どういうテイストが好みなのか伝えてリノベーションに臨めると良いですね。物件の中にはプロのデザイナーの視点が入っているものや、家具付きのものもあります。壁や床やユーティリティにあらかじめ多様な彩り、コントラスト、素材感があると風水の五行(木・火・土・金・水)を取り入れやすくなり、バランスの良いお部屋に近づけやすくなると思います。空間の彩りやデザインの遊び心は、ワクワクした感性にアクセスしますし、前向きな気持ちや若さとも関係していきますよ。
いかがでしたでしょうか。新しい住まいは新たな人生につながっていきます。ワクワクしながら終の住処について考えていただけたら嬉しいです。
(風水コンサルタント フジワラユカ)

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