ペアガラスとは?メリット・デメリットやリフォームするときの注意点を解説

リノベーション

ペアガラスの導入を考えていても、購入する決め手がない方もいるのではないでしょうか。
「ペアガラスのメリット・デメリットとは?」と調べている方もいるでしょう。

この記事で解説するペアガラスの特徴を知ることで、ご家族にとってペアガラスを本当に必要なのか判断できるようになるでしょう。高価な買い物だからこそ後悔しないためにも、ぜひ最後までお読みください。

ペアガラスとは

ペアガラスとは2枚以上のガラスが使われている窓ガラスで、複層ガラスとも呼ばれています。板硝子協会の調査によると、2021年に建てられた一戸建てのうち、ペアガラスが93.6%の住宅で使われていました。2枚のガラスの間の空間に、空気やアルゴンガスが封入されています。また真空状態のペアガラスも販売されています。
参照:http://www.itakyo.or.jp/upload/ecoglass_penetration_2022.pdf

ペアガラスの4つのメリット

ペアガラスには、以下のようなメリットがあります。
・断熱・遮熱効果がある
・結露対策につながる
・紫外線を防ぐ

メリットが大きい順に解説します

断熱・遮熱効果がある

ペアガラスはガラスとガラスの間に空気の層があるため外気温が伝わりにくく、断熱効果があります。そのため冷暖房の使用を抑えられ、電力消費を抑えられる点がペアグラスのメリットです。また、断熱性に優れているだけではなく、遮熱性に優れているペアグラスも販売されています。

たとえば、Low-E金属膜がコーティングされたガラスを使用しているペアガラスは、遮熱性に優れています。

結露対策につながる

ペアガラス内の空気は、断熱性に優れているだけでなく、結露対策にも効果的です。ガラス内の空気が外気温と室内温度の差を緩和するためです。しかし、結露対策になるといっても室内の湿度が高い状態では、結露が発生しやすくなっています。寝る前の換気や、樹皮製のサッシに変えるなどの湿度を外に逃す工夫が大切です。

紫外線を防ぐ

ガラスには紫外線を防ぐ点がメリットの一つです。紫外線はA~C波があり、特にA波とB波が日焼けやシワ、シミ、皮膚ガンに影響があるとされています。一般的に窓ガラスに使用されているフロートガラスは、人体に有害な紫外線B波を通さないと言われています。しかし、窓ガラス1枚だと紫外線A波をある程度通すことも少なくありません。

ペアガラスに変更すると、ガラスの枚数の分だけ紫外線を通さなくなります。また、UVカットに効果的なガラスに変更すれば、より紫外線から人体や家具を守れるでしょう。

ペアガラスの3つのデメリット

ペアガラスを導入するメリットは多いですが、以下のようなデメリットもあるためよく検討しましょう。
・熱割れを起こす可能性がある
・共鳴透過現象が発生することがある
・一般的な窓ガラスよりも高い

デメリットが大きい順に解説します。

熱割れを起こす可能性がある

熱割れとは、温度差によってガラスにひびが入ってしまうことです。ペアガラスのひび割れは、サッシに繋がっている部分とガラス間の空気の温度によって、生じることが多いとされています。気温が著しく下がった日に、窓周辺でストーブなどの暖房器具の使用は避けた方が無難でしょう。

共鳴透過現象が発生することがある

共鳴透過現象とは、ペアガラス内の空気層によって特定の周波数内で共鳴が発生し、遮音性能が低下してしまうことです。2枚のガラスがあることで、太鼓と同じような音が響く状態になってしまいます。防音性を求めている場合は、普通のペアガラスでは対策できないことを覚えておきましょう。

一般的な窓ガラスよりも高い

ペアガラスはガラスの枚数が増える分、一般的な窓ガラスよりも高価になりがちです。ペアガラスの金額は、ガラス内に封入されているものによって異なり、以下のような金額で販売されています。

ガラス内に封入されている気体 価格
乾燥している空気 3万円~
アルゴンガス 5万円~
真空状態 10万円~

オプションとしてガラスを紫外線カット効果付きなどに変更すると、上記の表以上の金額になります。

ペアガラスに交換する際の注意点

ペアガラスに交換する際には以下の注意点があります。
・マンションでペアガラスに交換するときは規約を確認する
・ペアガラスには寿命がある
・一般的なペアガラスでは防音性が高まらない

注視すべきポイントの順番ごとに解説します。

マンションでペアガラスに交換するときは規約を確認する

マンションでペアガラスにリフォームするときは、管理規約を必ず確認しましょう。窓ガラスはマンションの共用部分に該当し、リフォームすると管理規約に違反する可能性があるためです。窓ガラスが共用部分となっている理由は外観が変わり、マンションの資産価値に影響を与えるからです。

窓ガラスのサッシの交換も、外観の観点からNGとなってしまうことがあります。マンションの管理会社ごとに規約が異なるため、確認することをおすすめします。

ペアガラスには寿命がある

ペアガラスは10~15年の寿命があり、精密な素材のため丁寧にメンテナンスしても経年劣化は避けられないでしょう。ガラス自体にひびが入ったり、ガラス内の空気やガスが漏れたりすると、結露の発生や2枚のガラスの間に水がたまり、水槽のようになってしまうこともあります。

補償期間は10年と設定されているケースが多いですが、メーカーによって異なるため、ペアガラスに不良が生じた場合は保証書をチェックしてみましょう。

一般的なペアガラスでは防音性が高まらない

ガラスの枚数が多い分、音を遮断するイメージがあるかもしれませんが、一般的なペアガラスでは防音性は高まりません。構造上、共鳴透過現象が発生してしまうこともあります。防音性を高めるには、複数枚あるガラスのうち1枚の厚みを変更したり、防音ガラスを導入したりしましょう。また、ガラスの間が真空状態のペアガラスも防音性を高められます。

まとめ

ペアガラスとは、2枚のガラスで形成されている窓ガラスです。断熱・遮熱効果がある一方で、熱割れを起こす可能性もあります。ペアガラスに交換する場合は、マンションの管理規約を確認することがポイントです。

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