空間の乾きを見直すと心や人生に潤いがやってくる

癒しの空間

(記事:フジワラユカ/コンテンポラリー風水コンサルタント)

空間の乾きと言うと、物理的な乾燥を想像するかもしれません。乾燥は美容や健康に大敵ですが、湿気がこもるのも困りものですよね。このように物理的な乾燥と潤いに関しては、みなさんよくご存知だと思います。
一方で、風水における空間の乾きについてはあまり知られていません。
風水では、陰陽五行のバランスで「乾き」を捉えます。それはわかりやすく言うとお部屋の「色合い」に表されます。毎日目にするお部屋の色合いのバランスを整えることで、深い意識のバランスを整えることが可能です。
今日はお部屋の中に「潤い」のバランスを上手につくるお話をしていきたいと思います

日本の家屋に不足しがちな五行は「水」の要素

陰陽五行というのは、古来の中国から伝わる自然哲学の思想で、「木・火・土・金・水」という5つの要素で万物は成り立ち、この5つの要素は互いに影響を与え合って循環しているというものです。
そして、まるで自然界に私たちが存在しているように、お部屋の中にも5つの要素のバランスがとれていると、私たち自身の内面のバランスも整うように作用していきます。

日本の和室には何色が少ない?
和室といえば畳、そして襖や壁も総じてベージュっぽいですよね。収穫前の稲穂の色、藁の色、麻の色、砂の色とも言い換えられますが、そうした色合いが空間の多くを占めています。五行では「土」の要素が多いのが和室の特徴なんですね。
現代の家においてもこの傾向は引き継がれていて、白木っぽいフローリングは畳と同様に「土」の要素。壁や家具やカーテンもベージュ系が好まれる傾向があります。

心の乾きは空間の乾きに原因があるかも?
「土」の要素が多いと、大地のエネルギーを受けるように、どっしりと落ちつく感覚になるのですが、喉が渇く感覚が訪れます。「水」がほしい、潤いが欲しいという具合に。砂漠の中を歩き続けている感覚です。そんなとき、オアシスを見つけたならどんな気分になるでしょうか。身体中に喜びが湧き上がってきそうですよね。こうしたフィーリングを、意識的にお部屋の中に創ろうというのがコンテンポラリー風水の醍醐味でもあります。
「土」はどんどん「水」を吸い込んでいきますから、お部屋の中にも「水」が枯渇しないよう、魅力的なブルーで潤いを空間に表現してみましょう。

あなたのお部屋の砂漠空間にオアシスを創ろう!

ワンポイントでブルーを配置する
小さな面積でもブルーは目に入りますよね。それは空間が必要としている色だからだと言えます。ブルーがワンポイントあることで、空間のバランスが大きく変わっていきます。簡単にできそうなアイデアとしては以下のようなものがあります。
・クッションをブルー系にする
・花瓶や鉢をブルーの陶磁器にする
・コースターやテーブルセンターをブルーにする
・空や海などブルーが印象的な写真やアートを飾る

ベージュにブルーはとても美しく映えるカラーだと思います。目に飛び込んできた「水」のありがたいエネルギーは、深い意識の「乾き」にも心地よく作用してくれることでしょう。

ブルーや黒など「水」のカラーを扱う時の留意点
「水」は潤いを与えてくれますが、多すぎると感情の波が不安定になるという作用もありますので、以下は留意してください。

・玄関、寝室、廊下、浴室、トイレなどの水場は「水」の要素は控えめに
・壁紙やカーテンやカーペットなど大きな面積では使いすぎない

何事もやりすぎるのではなく、バランスをとることが効果的です。

「乾き」が強い色合いのお部屋に観葉植物も効果的
「土」の要素には「水」でバランスをとりましょう、とお伝えしましたが、「木」の要素である観葉植物を配置するのもよいですよ。
「木(植物)」は「土」から栄養を吸い取りますから、別の意味でバランスをとってくれる要素になります。グリーンの観葉植物をブルーの陶器の鉢に入れてみるのも大変素敵です。バランスを変えたあとの気分もぜひ味わってみてください。
お部屋の空間が「乾燥した色」に偏っていると、人生に好ましい流れを起こしにくくなるようです。健康面だけでなく家族関係にも課題が生じることがないよう、空間の色合いのバランスにもぜひ意識を向けてみてくださいね。

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