古代に生まれた風水を、現代の生活で効果的に取り入れるには？

（フジワラユカ/コンテンポラリー風水コンサルタント）

“風水“にもいろいろあるのでどれが実際のところ効果に繋がるの？と思われるかもしれません。それもそのはず、風水の歴史は長く四千年とも言われますが、その間、風水も変化や進化を遂げしながら今に至っています。宅地や集落の吉凶を占う目的で発展した初期の風水は、「地形」を重視するものでした。その後「方位」に基づいた風水が広まり、現代に入り欧米に渡って進化した風水は、コンテンポラリー風水として「氣の流れ（エネルギーの流れ）」を重視し、住環境をより良くする手法として人気を集めています。マイクロソフトの本社やトランプ元アメリカ大統領も、風水を取り入れていることが知られています。

時代と共に偏移する風水エッセンス

本来の風水は自然と人々の暮らしの調和、土地や地形から与えられる人々への影響をよりよいものにするための知恵が受け継がれたものでした。山河に囲まれた暮らしから都会の暮らしに変わり、私たちが目にする風景、味わう体感は大きく変化しました。山間部にあるポツンと存在するお宅においては古代の風水の思想がそのまま活かせるかもしれませんが、人工的に造成され開発された都会の生活においては地形的な吉凶を見極める風水のエッセンスは昔ほど重要ではなくなっています。

電磁波など心身のストレスになるものから守るためにも風水のちからが必要

日の出とともに目覚め、日暮れとともに仕事を終えるという時代には、太陽や星の運行が今よりずっと身近にあったはず。しかし現代の生活では方位を意識しなくても生活できています。かつては氣の流れを観るために、地磁気、方位が風水において重要な要素でしたが、現代の暮らしの中には電力網や通信網や交通網が発達し、方位に限らず様々な氣・エネルギーに取り囲まれています。

家の立地＜室内の環境

アメリカやヨーロッパの風水は、地形や方位にとらわれず、家の構造や室内の環境に着目して発展していきました。同じマンションの上下、４階と５階に住む人が同じ人生になるわけではありません。つまり、立地や方位が同じでも、そこに流れる氣の性質の違いに個々にアプローチすることが運気アップに繋がっていると考えられます。
現代の暮らしにおいては、総じて立地よりも家の構造や室内のインテリアの方が、私たちの人生に大きな影響を与えていると考える方が自然です。

まずは今の家の中を観察して思いつくままに言葉にしてみて

風水の恩恵を得るには、家の中の整頓やインテリアを変えるなど、室内の環境を整えることが早道です。まずはあなたの家の中を観察して状況を思いつくままに言葉にしてみましょう。「散らかり停滞している」「殺風景」「やらなくちゃいけないことを思い出して忙しい感じがする」「リラックスできて居心地が良い」「好きなものに囲まれて気持ちが高まる」「背伸びしすぎた感じ」など。言葉にしてみることで状況が明確になります。不思議なことですが部屋に対して感じることと、自分を取り巻く事象は重なっていきます。シンプルに問題に感じた点を解消すると氣の流れは良くなります。すでに整頓された家に住んでいる人は、自分が受け取りたい豊かさと室内のインテリアがマッチしているか見直しましょう。

自分の夢や願いを演出する現代の風水インテリア

方位や地形による吉凶の情報に頼りすぎるのではなく、ご自身の家を観察しながら今の自分にマッチしたインテリアに変えていくこと。そうすることで願った事象に向けてアンテナを立てることができますよ。部屋を整えるときには「機能性」と「美しさ」と「自分らしさ」を重視します。「自分らしさ」とは、好きなもの、自分を肯定してくれるもの、自分を肯定してくれるもの。
部屋の演出家はあなたです。どんな人生の流れを求めるかを自分に問いかけながら、風水インテリアを楽しみながら実践してみてください。なによりもご自身の感性を認めてあげてくださいね。それが現代の風水のより良い活用法です。

（風水コンサルタント　フジワラユカ）