座る向きを180度変えてみよう!
(記事:フジワラユカ/コンテンポラリー風水コンサルタント)
今回は、勉強机や日頃座るソファなどの配置・向きについてお話をしたいと思います。座る位置と環境は、仕事や学習に集中する上でも、リラックスして英気を養う上でも大変重要です。家の中であなたやご家族が日常的に座っている環境が、どのくらいエナジーチャージできる環境になっているか、一緒にチェックしながら、新しいヒントを得ていただけたら嬉しいです。
しっかりとした壁を背にして座るほうが空間からの恩恵が多い
座る環境としてよいのは、頭と背中に壁や背当てなどしっかりしたフォローがあること。頭や背中がしっかりと守られているとき、私たちはもっとも安全で守られている感覚を得ることができます。これはお部屋でもオフィスでも同じ。座る位置の背後が以下のような環境だったらどうでしょう。想像してみてください。
こんな環境に座っていると落ち着かない
・出入り口の近く
・背後を人が通る
・部屋全体を見渡せない
どうでしょうか。落ち着かない感じがしますよね。こうした条件にあてはまらない安全な空間が背後にあればほっとしますよ。それは、しっかりとした壁があり、出入り口のエネルギーの流れの影響を過度にうけない環境。そして、お部屋全体を見渡せることも良いサポートを受けられることにつながります。
大統領や社長の執務室の配置は理に適っている!
アメリカ大統領の執務室を想像してみてください。ドアを開けてトランプさんが背を向けて座っていたらびっくりしますよね。トランプさんの机は入り口が見える方向に向いていて、背後に人が通ることはありません。この配置は大統領の執務室だけでなく社長室なども同様です。この配置はもっともその人が力を発揮しやすい配置だということがわかると思います。
お子さんの学習机の向きを見直してみませんか?
ところが、家庭においてはこの配置が残念ながらあまり取り入れられていません。学習机は壁にはりつくように配置しているケースがおそらく9割以上。机のカタログでも、家具売り場の展示でも、机は壁にくっついている配置が多いのです。必然的に椅子は壁に向けられて配置されてしまいます。
風水のセオリーからすれば、背中を壁側にしたいのですが机の形状や機能から、また、省スペースでインテリアを考える面からも、なかなか椅子の背を壁側に配置することが叶わない現状があります。
それでも、恩恵のあるこの配置にできないか?とアイデアを柔軟に振り絞ってみませんか。流れを変えるのはいつも一歩踏み込んだ行動です。
椅子の向きが変えやすいように、学習机は可動式で小ぶりでもいい
アイデアの一つに、小さめのテーブル、動かしやすい机にするという選択肢があります。今や若い人の学びのスペースは家に限らずカフェなどにも広がっていますよね。小さな机でも壁際に椅子があるスタイルは落ち着くからでしょう、大変人気です。小さな机でも十分かも、と思うと選択肢が増えていきますよ。
実際にずっと配置を変えていなかった机と椅子を180度動かしたクライアントさんからは、このような変化の報告があります。
・なんとも落ち着く
・お部屋の中に飾っているものが目に入り嬉しい
・新しいアイデアを思いつくようになった
・自分の部屋を自分でコントロールできている感じがする
などの報告がありました。椅子の向きを180度変えただけで、意識に変化が生まれていくのがわかると思います。
The Seat of Power(力の座)をお部屋の中でも実践してみて
今回ご紹介した座る位置のことを、西洋風水では“The Seat of Power”と呼びます。力を集める座とも訳せます。風水は古来、お墓の場所を決めるための思想として発展してきましたが、そのときのセオリーがまさにしっかりとした山を背後にし、見渡せる場所にお墓を建てるのがよいということでした。それがもっとも安全で風雨をしのぎ、快適であるからです。そして、そうした場所にお墓をたてることで7代に渡る繁栄があると信じられてきました。こうした考えは、実践を積み重ねた現代の風水においても確かな考え方として浸透しています。
数千年の叡智から伝わる「座る配置」のヒントを、ぜひご自宅の中でも取り入れてみませんか。ご参考になりましたら幸いです。
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