リバースモーゲージの基本知識とメリット・デメリットを徹底解説

住宅ローン

最近、ニュースなどで話題になっている老後資金の問題に不安を感じている方は多いのではないでしょうか。そのような中、注目を集めているのが「リバースモーゲージ」です。

しかし、リスクが多く危険とも言われることがあります。利用する際には、後悔しないために、内容を正確に理解することが重要です。
この記事では、リバースモーゲージの基本知識、メリットとデメリットを詳しく解説します。また、利用に適したケースについても紹介しますので、ぜひご覧ください。

リバースモーゲージ:自宅を担保に生活資金を借りる制度

リバースモーゲージは、高齢者向けの融資制度で、自宅を担保に生活資金を借りることができる便利な仕組みです。年金だけでは生活が厳しいと感じる方や、リフォーム費用が必要な方にとって助けとなります。
リバースモーゲージの特徴は、借入金を返済する必要がない点です。借入金は利用者が亡くなった後、自宅を売却して返済に充てられます。

融資の方法

リバースモーゲージには、以下の3種類の融資方法があります。

  • 一括借入方式:必要な資金を一度に全額借り入れる方法です。大きな支出が予定されている場合に適しています。
  • 定期借入方式:一定期間ごとに定額の資金を借り入れる方法です。毎月の生活費や医療費に充てるのに向いています。
  • 随時借入方式:必要な時に必要な額だけを随時借り入れる方法です。急な出費や不定期な支出に対応できます。

どの融資方法でも、担保となる自宅の評価額に基づいて設定された限度額を超える借入はできません。
住宅ローンも自宅を担保にする点ではリバースモーゲージと似ていますが、住宅ローンでは元金と利子を含む額を毎月返済しなければなりません。
一方、リバースモーゲージでは、毎月の支払いは利子のみであり、元金の返済は不要です。そのため、月々の負担が少ないという大きな違いがあります。

取扱い機関

リバースモーゲージは、以下のような多くの機関で取り扱われています。

  • 金融機関:大手銀行や地方銀行などで提供されています。金利や融資条件は各機関で異なるため、比較検討が必要です。
  • 社会福祉協議会:高齢者向けの福祉サービスの一環として提供している場合があります。
  • 住宅金融支援機構:国の機関であり、リバースモーゲージの普及と利用促進を図っています。

リバースモーゲージのメリット

返済は毎月利息のみで負担が少ない

リバースモーゲージの大きなメリットの一つは、毎月の返済が利息のみで済むことです。通常の住宅ローンでは、元金と利息の合計額を毎月返済する必要がありますが、リバースモーゲージの場合は元金の返済は不要です。このため、月々の負担が大幅に軽減され、限られた年金収入でも無理なく資金を確保できます。経済的な余裕が生まれ、他の生活費や医療費に充てることが可能です。

用途自由で生活費にも利用可能

リバースモーゲージで借りた資金は、基本的に用途が自由であることが多いです。これにより、借入金を生活費として使うことができます。年金収入だけでは賄いきれない日常生活の費用や、急な医療費、リフォーム費用などにも活用できるため、経済的な安心感を得ることができます。また、旅行や趣味など、生活の質を向上させるための資金としても利用可能です。

自宅に住み続けながら資金を借り入れ可能

リバースモーゲージの魅力的な点は、自宅に住み続けながら資金を借り入れることができることです。高齢者にとって、自宅は長年の思い出が詰まった場所であり、住み慣れた環境から離れたくないと感じる人が多いでしょう。
将来的に老人ホームへの入居を考えている場合でも、健康なうちにリバースモーゲージを利用して資金を確保しておけば、計画的な準備が可能です。
さらに、契約者が死亡した場合に、配偶者が契約を引き継げる商品もあります。このような商品を選べば、配偶者が住居を失わずに生活を続けることができるため、家族にとっても安心です。

リバースモーゲージのデメリット

金利変動リスク

リバースモーゲージの借入金利は、変動金利型であるケースが多いです。これにより、借入期間中に金利が変動する可能性があります。金利が上昇した場合、利息の支払い負担が増加し、借り入れ可能な限度額を超えるリスクもあります。

限度額を超えた借入はできないため、金利の動向には常に注意が必要です。特に、長期的に借り入れを検討している場合は、金利変動のリスクを十分に理解しておくことが重要です。

担保としている土地や住宅の評価が下落する可能性

リバースモーゲージでは、自宅を担保にして資金を借り入れますが、その評価額が下がるリスクがあります。評価額が下がった場合、家屋と土地を売却しても元金を下回ることがあり得ます。

このような状況では、相続人が不足分を返済しなければならない場合があります。ただし、建物や土地を売却しても返済が不可能な残債の返済が免除される「ノンリコース型」を設けている商品もあります。このような商品を選ぶことで、リスクを軽減することができます。

融資限度額を超えてしまうケース

リバースモーゲージの借入額は、担保の評価額に基づいて設定されます。しかし、評価額が下がった場合や予想以上に長生きした場合、借入残高が融資限度額を上回るケースがあります。この場合、追加の借り入れができなくなり、生活資金が不足する可能性があります。

特に、長期間にわたって利用を予定している場合は、評価額の変動や自身の寿命について慎重に考慮し、計画を立てることが必要です。

リバースモーゲージの利用がおすすめの方

老後資金に不安がある方

老後の資金が不足すると感じている方には、リバースモーゲージがおすすめです。自宅を手放さずに生活費を確保できるため、安心して住み続けることができます。金利変動のリスクはありますが、融資限度額の範囲内で計画的に資金を管理すれば、安定した老後を過ごすことができるでしょう。

自宅をリフォームしたい方

定年後、高齢になって住宅のあちこちが傷んできた時、リバースモーゲージは自宅のリフォームを考えている方にも有効です。年齢制限で通常の住宅ローンが組めない場合でも、リバースモーゲージを利用できることが多く、大規模なリフォームやバリアフリー化に必要な資金を調達することが可能です。

将来的に老人ホームへの入居を検討している方

将来、老人ホームへの入居を考えている方にもリバースモーゲージは適しています。健康なうちに資金を確保しておくことで、老人ホームへの入居費用を準備することができます。自宅を子どもに残す必要がない場合は、リバースモーゲージを活用して計画的に老後資金を確保することを検討すると良いでしょう。

まとめ

リバースモーゲージは、老後の資金に不安を抱えている方、自宅のリフォームを考えている方、そして将来老人ホームへの入居を検討している方におすすめの制度です。この制度を利用すれば、自宅に住み続けながら必要な資金を確保し、安心して老後を過ごすことができます。

もちろん、金利の変動や自宅の評価額が下がるリスクはありますが、それらを理解し、計画的に利用することで、これらのリスクを管理することが可能です。
リバースモーゲージは、あなたの生活を支え、豊かな老後をサポートする力強い手段です。専門家のアドバイスを受けながら、ぜひ検討してみてください。

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